小学校受験の巧緻性問題を攻略しよう!出題傾向と練習方法まとめ
小学校受験では、学校ごとに様々な課題が出されます。
普通イメージするような書き取りのほかにも、試験監督の先生から説明された絵を書いたり、工作したりするものも。
求められるのは学力だけじゃないってこと!
そうはいっても、そんなのどうやって伸ばせばいいの? あとうちの子が今どれくらできるかも知りたいし……。
だいじょうぶ! おすすめの方法をおしらせしていくよ~!
制作巧緻性問題キットの実体験レビューもまじえつつ、詳しく紹介していきます。
\まずチェックしたい攻略本/
小学校受験の巧緻性問題とは?
小学校受験と一言で言っても、受験の時に出てくる課題は学校によって様々。
よくイメージされるような書き取りや図形、計算といったようなものもあれば、面接もあります。
さらに学校によっては、工作や絵が課題となっているところも。
巧緻性問題とは、まさにその工作したり絵を描いたりする課題。
試験監督の指示に従って、言われた通りに工作したり絵を描けるかを見られる試験です。
しっかり話をきいて、しかも言われたとおりに作るのってむずかしそう~!
工作系のほかにもひもを結んだり、ボタンの留め外しをしたりするようなものも巧緻性問題の一種といえます。
早稲田実業学校初等部や筑波大学附属小学校など、有名な小学校でもこうした巧緻性問題が出題されますよ。
しっかり巧緻性を高めておくことが、難関小学校合格のカギってことね!
巧緻性問題が求める能力って何?どうすれば合格?
一言で巧緻性問題といっても、採点基準がわからないとなかなか難しいところですよね。
特に工作って言ってもどんなクオリティが求められているのかさっぱりイメージできない!
巧緻性問題で求められるのは、ざっくり言えば以下の点がきちんと押さえられているかということのようです。
- 試験監督・問題の指示通りにできているか
- 時間内に完成させられるか
- きちんと整った形で完成させられるか
試験監督・問題の指示通りにできているか
まず第一に必要なことは、しっかり試験監督・問題の指示通りにできているか。
工作のうまさより大事なの~!?
「上手に作れるかどうか」よりも優先されるかは学校次第かもしれませんが、問題の意図通りに作ることができるかどうかは大きなポイント。
いかに上手なものを作れたとしても、「赤い屋根のおうちを作ってください」といわれて虹色の屋根のおうちを作ったり赤い車を作ってしまったらNGというわけです。
自由な工作は子どもの自主性と創造性を伸ばす大切なアクティビティですが、それはそれとして指示通りに作ったり描いたりする練習もしておく必要があります。
お花もかわいいけどあたしはアイスクリームをつくるよ~。
おうちでは良いけど、試験のときはちゃんとしてね……。
時間内に完成させられるか
時間内に完成させることもまた必要なことです。
工作でできたものを複数のチェックポイントに基づいて採点する形が一般的ですが、完成させることもかなり重要。
最初の方の手順で手間取っているうちに時間切れ……なんてことになったら泣くに泣けません。
こだわり屋さんに多いことですが、クオリティにこだわっているうちに時間を使いすぎてしまうことも。
みぎとひだりがおんなじかたちにならない! やりなおす!
というわけで、決められた時間の中で作業を進めるという練習をしておくことも大切です。
きちんと整った形で完成させられるか
最後に、きちんと整った形で完成させられるかどうか。
すでに述べてきたように、完成した作品を複数のチェックポイントに基づいて採点する形が一般的です。
言い方を変えれば上手にできているか、ということではありますが、見た目がきれいかというよりは押さえるところが押さえられているかが重要。
例えばリボン結びで言うと、整った形にむすべているかどうか。紙を切り抜く場合、どれだけはみ出さずに切れているか。そういったところを見られます。
最初の「試験監督・問題の指示通りにできているか」に通じるものがあるわね。
具体的な巧緻性問題の例と種類は?対策もある?
実際にはどんな問題が入試に出てくるのか、やっぱり見てみないとピンと来ませんよね。
実例を挙げつつどんな問題が出てくるのか、どんな対策をしていけばいいか見ていきましょう。
巧緻性問題の実例と種類
桐光学園小学校の制作問題例がこちらです。
これから,ぬりえを始めます。これは,くまさんが海でスイカを食べている時の絵です。今からこの絵を,好きな色で丁寧に塗ります。ただし,この絵の中の,水色になっているところと点線で囲まれた部分は塗らないでください。
https://www.tokoes.ed.jp/exam/reidai.pdf
(ぬりえが終わった後)次は,はさみとのりを使って工作をします。これから,くまさんにスイカをあげます。まず,はさみを使ってスイカを切り取ります。切るときは,黒い線の上を切ってください。はさみを使うときには,けがをしないように注意しましょう。次に,切り取ったスイカを,この絵の中の点線のところにのりを使って貼ってください。
先生(試験監督)の説明を聞き、ぬりえをして、ハサミとノリで工作するという3つの要素が組み合わさった課題が紹介されています。
かなり応用力が必要!
ほかの小学校でも詳しく説明を聞いて取り組むパターンが多いため、巧緻性問題と言いつつ人の話を聞ける力も重要です。
またここではハサミとノリの工作を行っていますが、ほかの学校の課題では以下のようなものも出題されます。
出題例
- リボン結びをする
- ひもを穴に通す
- ハサミを使わずに手で紙を切る
- スナップボタンを留める
- 紙コップなどに紙をセロハンテープで貼る
こんなにいろんなことをやるんだ~!
ここに挙げたのはあくまでも一例なので、それ以外にも様々な要素があります。
子どもとしても、初めて試験でこれらのやることが登場したら戸惑ってしまうはず。
普段から親子で色々な工作に取り組むのが正攻法ですが、なかなかこれらのすべての要素を網羅した対策をしていくのは大変です。
巧緻性問題の解き方のコツと練習方法
巧緻性問題に対応していくには、次の3つの対策方法があります。
- おうちでいろいろな工作に取り組む
- 巧緻性問題・制作課題に対応した幼児教室に通う
- 巧緻性問題対策セットを購入して取り組む
すでに述べたように、正攻法としては普段から色々な工作に取り組むのが一般的な対策。
当サイトでも「工作」のカテゴリーで幼児工作を紹介中です。
とはいえ範囲も広いしなかなか大変です。
そのため、工作課題を扱っている幼児教室に通わせるというのもメジャーな対策といえます。
- こぐま会
- キッズさくらカレッジ(千葉県)
こうした教室では専門的に対策してくれるので、パパママ的にも安心です。
そうはいっても、家で手軽に出来たらいいんだけど……。
その場合は、対策用のキットを購入して取り組むのがオススメ!
実際にうちでも、キッズさくらカレッジの提供する制作問題キットをやってみました。
すごくタメになったので紹介させていただきます。
幼児教室のハイレベル制作巧緻性問題キット
今回娘に試してもらったのがこちら。
キッズさくらカレッジの提供する『新版ハイレベル制作問題キット第4集(素材2セット)DVD付』です。
筑波大学附属小学校の入試をモデルとしたハイレベ教材で、7種類のセットが入った豪華版(1セット入りと2セット入りがあるのでご注意ください)。
試験対策になる工作の材料、評価のポイント、試験監督の説明部分のDVDといったすべてがそろったキットとなっています。
これさえあれば、全部カバーできちゃうから安心!
大きな強みと言えるのは、試験監督の説明を子どもに体験させてあげられるところ。
試験に近い形で大人がしゃべっていることをしっかり聞いて、その通りにする経験はなかなかできません。
時間を測って作業するトレーニングをすればさらに効果的です。
娘も真剣に聞いています。
娘が実際に取り組んだ様子
今回取り組んだのは問題キットのうち、「かごの中には」と「気球」。
娘は年少さんなので制限時間はフリー、基本的には見守りつつなるべく手を出さないようにやってもらいました。
はやくつくりたいよ~!
「かごの中には」は、おおまかに3つの難問にチャレンジできるキットです。
- 書いてある通りに紙を折ってかごをつくること
- 紙を丸くちぎって果物をつくること
- かごにひもを通してリボン結びすること
いろいろなことにチャレンジできるんだね~。
普段から折り紙でよく遊んでいるので、第一関門のかご作成は意外とスムーズにクリア。
けっこうきちんと折ることができています。
果物の外枠を手でちぎって切り出す第二関門はちょっと苦戦した模様。
きれいに丸くできずに線の内側までちぎれてしまったりもしましたが、とりあえず無事に切り出すことができました。
一番苦戦したのは最終関門のリボン結び。
ひもをかごの穴に通すのはラクラクできた娘ですが、リボン結びがきれいにできずに投げだしそうになる場面も。
ここは親子でじっくり時間をかけて練習しました。
海外絵本の定期購読サービス「ワールドライブラリー」でちょうどリボン結びを学べる絵本が来たところだったので、思い出しながらなんとかできました!
最後はかごをテープで固定したりスティックのりで果物を台紙に貼ったりしての仕上げです。
ここまでくれば普段の工作とあまり変わりありません。
こうしてできた作品がこちら!
娘的にもがんばって取り組むことができたし、なかなか上手に完成させられました。
ひもを結ぶ練習をもっとさせてあげた方がよさそう!
という課題も見つけることができて、キットを利用したトレーニングは大成功!
それから、普段のりは手でつけるタイプののりを使っていたこともあり、スティックのりの上手な使い方も覚えたいなと思いました。
ほかのキットもすぐにやりたがるので、むしろインターバルを置くのに難儀しましたよ。
少ししてから「気球」にも挑戦しましたが、こちらも、
- 気球の色のぬりわけ
- 折り紙で乗客をつくる
- 気球にひもを通してリボン結びすること
という難関ポイントが。
けっこうコツをつかんだのかそれぞれ上手に取り組むことができました!
達成具合はそれぞれのセットごとに評価するポイントが記載されており、受験のときの目安となります。
ちぎり、むすび、穴通しといった項目ごとにレベルが設定されていて、どのセットでどんな部分の練習ができるのかが一目瞭然!
とってもわかりやすい!
各セットにはそれぞれの配点評価表がついていて、「線に沿って丁寧にちぎれた(2点)」といった具合で点数がつけられています。
これをもとにして次にどんなところの練習をしていけばいいかが判断できるようになっているんですね。
また、キッズさくらカレッジのセットには、ほかにも特化した内容のものも。
こちらはひもを結ぶことに特化したむすびセット。ほかにも折り切りセット、ちぎりセット、指示理解セットなどがあります。
弱点をカバーするのにもピッタリ!
\特化セット/
AmazonまたはBASEから、ほかの問題キットも見られます。
幼児教室の制作巧緻性問題キット「むすび」セット
別の日に、キッズさくらカレッジが提供する、むすぶことに特化したキットの「むすび」セットも実践しました!
こちらも試験対策になる工作の材料、評価のポイント、試験監督の説明部分のDVDといったすべてがそろっていて、すぐに取り掛かれます。
試験監督の説明もDVDに入っていますよ。
娘が実際に取り組んだ様子
今回娘がチャレンジしたのは、「ブーケ」。
紫色が美しい立体の花をつくるキットとなっています。
「ブーケ」は、3つの難問にチャレンジできるキットです。
- 指示の通りに折り紙を折ったり切ったりして花と葉をつくること
- 茎をつくり、花と組み合わせること
- 透明な袋でラッピングしてリボン結びすること
折り紙の練習は家でも幼稚園でもけっこうやっている娘。
初見の内容でも上手に折れました。
一部切り取り、折り紙を開きます。
できた花に鉛筆で丸みをつけていきます。
かわいくできたでしょ!
はっぱを切り抜くのもだいぶ上達したみたいで、かなり線に沿って切れています。
組み立てをしてラッピングし、完成!
前回よりもリボン結びの精度が向上しています。
やっぱり自分の中での課題がはっきりすると、娘的にも練習しがいがあるみたい。
もっとじょうずになりたい! って気持ちが引き出されたみたいだよ~。
本人としても自信作となったようで、自己肯定感の向上にも一役買っています。
しっかり成果が出ているのが見えて良かった!
\特化セット/
AmazonまたはBASEから、ほかの問題キットも見られます。
ほかにもある巧緻性問題の練習キット・参考書
今回紹介したキッズさくらカレッジのセット以外にも、巧緻性問題に対応した練習キットがあります。
こぐま会の制作課題
こちらは小学校受験の実績で有名なこぐま会が提供している制作課題セット。
映像資料はありませんが、シンプルな紙工作やぬりえ、ちぎり絵の練習ができますよ。
理英会のピクニックボックス
ピクニックボックスは理英会の巧緻性問題に対応した練習キットです。
基礎、応用、発展の内容がそれぞれ海、町、山というテーマで作られていて、ジオラマづくりを楽しみながら巧緻性問題の対策ができますよ。
小学校受験で合格するための制作
こちらは書籍で、その名もズバリ『小学校受験で合格するための制作』。
写真と動画でわかりやすく&くわしく巧緻性問題について解説されています。
過去の問題と解答例も掲載されているので、しっかり対策できますよ。
まとめ:巧緻性問題への対策はこうすればOK
巧緻性問題は、小学校受験においてよく出題される分野の一つであり、独創的な発想や想像力が求められます。
練習方法としては、日々の自宅での一般的な練習もさることながら、練習用キットや幼児教室を活用することでより一層多くの経験を積むことができます。
また、問題を理解することに重点を置くようにし、上手さよりも正確性を向上させることが重要。
巧緻性問題に対する力をつけることで、小学校受験に自信を持って挑戦することができるようになるでしょう。
まずは取り組んでみて、使える機会をうまく活かしてみてくださいね。
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