藤井聡太棋士が遊んだおもちゃ5選!考える力を育むモンテッソーリ式知育玩具を一挙紹介
史上最年少でのプロ入り、29連勝の新記録を樹立するなど、数々の記録を塗り替える藤井聡太棋士!
その天才的な棋力はどこから生まれたのでしょうか?
実は、幼少期に親しんだ知育玩具が、彼の直感力と深い関係があると言われています。
特に、空間認識能力を養う立体パズルや論理的な思考力を育むゲーム、モンテッソーリ教育を取り入れたおもちゃで遊んだ経験が、後の将棋の才能開花に繋がったと考えられています。
この記事では、藤井聡太棋士が幼少期に受けたモンテッソーリ教育と、彼が愛用した知育玩具を詳しく解説。それらがどのように彼の才能を育んだのかを詳しく解説します。
藤井聡太棋士が遊んでいたおもちゃ5選
藤井聡太棋士の幼少期は、どのようなものであったのか、多くの人が気になるはず。
ここでは、藤井聡太棋士が実際に遊んでいたおもちゃを5つご紹介します。
キュボロ:空間認識能力を育む立体パズル
メーカー | キュボロ(クボロ)社(スイス) |
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対象年齢 | 5歳・6歳・小学生から |
セット内容 | 立方体パーツ5cm角 16、32、50パーツとあり、藤井棋士が遊んでいたのは50を3つ |
キュボロ(cuboro)はご存じの方も多いと思いますが、スイス・クボロ社製のパズルで、溝や穴がある立方体の積み木を組み合わせてビー玉の通り道を作って遊びます。
藤井棋士が使っていた、とテレビで紹介されると、全国のおもちゃ屋さんから在庫が消えたというエピソードがありました。
キュボロは、藤井棋士の「空間認識力」と「論理的思考力」を育む重要な役割を果たしたとされています。
ビー玉がゴールまでの道筋をスムーズに進むようにするには、ルートを考え、試行錯誤する必要があります。この過程で「先を読む力」が磨かれ、将棋においても何手先を見越して戦略を立てる能力の基礎となりました。
まるで将棋の盤上で駒を動かすように、頭の中で立体的なイメージを構築する訓練になります。
※並行輸入品で安いものもありますが保証がされないので、基本的にはサポートがある正規輸入品がおすすめです。
キュボロ自体は、3歳の頃、祖母が購入してくれたそう。その購入先は、知育玩具専門店「カルテット」です。
このお店は、日本知育玩具協会の理事長・藤田さんが運営しており、木のおもちゃ好きの間では信頼できる存在となっていますよ。藤田さん自身もキュボロの魅力や遊び方について深い知見を持っています。
藤田さんによると、キュボロで効果的に遊ぶためには3つの条件があるといいます。
- 積み木で遊んだ経験があること
- 物を落とすという動作の体験が豊富であること
- 絵本に親しんだ経験があること
キュボロは、指先を使って積み木を積み上げる動作が必要です。うまく積み上げられないと、ビー玉がスムーズに転がる通路を作れません。
ちょっとでもズレると転がらないのよね……。
積み木遊びを通じて、手先の器用さやバランス感覚を養うことが土台となります。
また、小さい頃から「垂直に落ちる」「落ちて弾む」「転がる」といった物理の動きを体験することで、自然の法則を感覚的に理解することが大切です。これが、キュボロでビー玉の動きを予測し、ルートを組み立てる力に繋がります。
絵本は、場面と場面のつながりを想像する力を育てます。キュボロにおいては「玉が次にどこへ転がっていくか」をイメージする能力に繋がるそうですよ。絵本を通して、先を見通す力やストーリーを追う力が鍛えられます。
これらの条件を踏まえると、藤井棋士の家庭では、3歳までに積み木遊びや物を落とす体験を積極的に取り入れ、絵本の読み聞かせにも力を入れていたことが想像されます。
このような日常的な遊びや体験の積み重ねが、キュボロを楽しみながら活用できる基盤を作り、さらには藤井棋士の才能を開花させる土壌となったのではないでしょうか。
他にも、ヨーロッパの木製玩具で遊んできたそうですよ。キュボロは5cmの積み木なので、5cm基尺の積み木遊びから始めてみてもいいかもしれません。同じように穴が開いていて組み合わせられる「リグノ」はかなりおすすめです。
▼息子がリグノの穴を使って棒落としや吊り橋を作って遊んでいるところ
※並行輸入品で安いものもありますが保証がされないので、基本的にはサポートがある正規輸入品がおすすめです。
ハートバッグ:集中力と器用さを育む
ハートバッグは、モンテッソーリ教育の一環で作られる、厚紙を編んで仕上げる手作りバッグです。
藤井聡太棋士は幼稚園でこれを大量に作り、家に持ち帰っていたというエピソードが有名です。繰り返し編む作業を通して手先の器用さや集中力、達成感を味わうことができる知育活動です。
ハートバッグ作りは、「集中力」と「手先の器用さ」を育む役割を果たしました。
単調にも思える作業を繰り返す中で、粘り強さや達成感を味わう体験を重ねたことが、後に将棋での長時間対局でも集中力を維持する力や、精密な指し手を生み出す基盤となったとのことです。
▼モンテッソーリのハートバッグの作り方を解説した記事もあります。型紙も配布中です。同じような活動で、針と糸を使って台紙を縫っていく「縫い刺し(ぬいさし)」もおすすめです。
プラレール:集中力と空間認識能力を育む
誰もが一度は遊んだことがあるであろうプラレール!
線路を組み立て、電車を走らせるシンプルな遊びの中に、集中力や空間認識能力を養う要素が隠されています。
藤井棋士も幼い頃に遊びながら、構造を考えたり、自分だけのレイアウトを試行錯誤していたと伝えられています。
プラレールでの遊びは、「構造理解」と「創造力」を刺激したそう。
自由に線路を組み替える遊びの中で、全体を俯瞰しながら効率的な構造を考えていたとのこと。この力は、将棋の盤面全体を見渡しつつ、最善の手を組み立てる力に通じていますね。
サッカーゲーム(ユシラ社):戦略性と集中力を養う
メーカー | ユシラ社(フィンランド) |
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対象年齢 | 5歳・6歳・小学生から |
セット内容 | ボード、スティック:2本、ポイント用ピン:2本、ボール:2個 |
注意事項 | 小部品あり。3歳未満のお子さんには与えないでください。 |
ユシラ社のサッカーゲームは、シンプルながらも戦略性が求められるテーブルゲーム。
スティックを使ってボールをゴールに入れるというルールで、駒の配置や動かし方によって、様々な戦略を立てることができ、手先の器用さを鍛えることができます。
将棋と同様に、先を読む力や状況判断力が求められるゲームですね!
このおもちゃは、藤井棋士の「戦略的思考」と「瞬発力」を養いました。
相手の動きを予測し、自分が優位に立つための一手を考える遊びは、将棋の対局中における「相手の意図を読み取る力」や「即座に対応する判断力」を育てる訓練となったと考えられます。
▼ユシラ社のおもちゃは我が家にもいくつかありますが、しっかりした作りで安心して遊ばせられます◎
カラームカデ、ユシラJポストボックスともに買ってよかった1歳おもちゃまとめの記事で紹介しています。
ユシラ社のサッカーゲームを売っているところは少ないのですが、藤井家御用達のカルテットさんにあります。
くもんのスタディ将棋・スタディ囲碁:基礎を固める
くもんのスタディ将棋・スタディ囲碁は、くもんのおもちゃ人気ランキングをアンケート調査した中でも人気のおもちゃ!
駒や石に動き方やルールが記載されている、初心者向けの将棋・囲碁セットです。
藤井棋士は5歳の頃に祖母からこのスタディ将棋を贈られ、将棋の基礎を学び始めたとされています。ルールを覚えながら遊べるため、初めて将棋や囲碁に触れる子どもでもスムーズに楽しむことができます。
スタディ将棋は、藤井棋士の将棋への興味を引き出し、「基礎知識の習得」に大いに役立ちました。
幼少期にこの経験を積んだことで、将棋に親しみを持ち、才能を開花させる土台を築いたのです。
これらのおもちゃは、それぞれ異なる角度から藤井棋士の能力を伸ばし、現在の驚異的な直感力、戦略性、そして集中力を育む大きな助けとなったそう。
それぞれが彼の才能開花に欠かせない「ピース」となっていたのですね。
藤井棋士のご両親の子育てとモンテッソーリ・メソッド
ちなみに、藤井棋士のご両親は将棋を全く理解していなかったそう。オドロキですよね!
にもかかわらず、本人が興味を持ったことを尊重し、見守った姿勢は、モンテッソーリ教育の考え方に通じるものがあります。
モンテッソーリ教育は、子ども一人ひとりの自主性や興味を尊重し、成長をサポートする教育法です。その中核にある考え方は次のようなものです。
- 子どもの興味を観察し、見守る
子どもが自ら選び、興味を持つ活動を尊重します。 - 準備された環境を提供する
子どもが自由に探索できるように、適切な道具やおもちゃを用意します。 - 大人はガイド役に徹する
必要以上に介入せず、子どもが主体的に学び取る過程を支援します。
その中で、次のような子どもの能力を引き出すことが得意です。
- 集中力
子どもが興味を持つ活動に没頭する時間を確保することで、深い集中力が育まれる。 - 問題解決能力
知育玩具や自由な遊びを通して、試行錯誤を繰り返す力が鍛えられる。 - 自己効力感
自分で選んだ活動で成功体験を積むことで、自信が育つ。
これらは、藤井棋士の持つ驚異的な集中力や直感力、そして盤上での冷静な判断力に繋がっていると考えられます。
▼モンテッソーリ教育の環境づくり人気記事「モンテッソーリ教具棚の実例」「モンテッソーリのトレー・カゴの選び方」
藤井棋士のご両親の子育てとモンテッソーリの共通点
藤井棋士のご両親の子育てとモンテッソーリの共通点は以下のようになります。
子どもの興味を尊重
藤井棋士のご両親は、将棋が全く分からない中でも、本人が興味を持つ活動(将棋や知育玩具での遊び)を静かに見守り、自由に取り組める環境を用意していました。
これはモンテッソーリ教育の「子どもの選択を尊重する」という理念と一致します。
知育玩具による環境づくり
藤井棋士の幼少期には、「キュボロ」で集中して遊ぶことや「ハートバッグ作り」など、モンテッソーリ的な知育活動が多く取り入れられていました。
これらは子どもの好奇心を引き出し、楽しみながら学べる環境を提供するという点で、モンテッソーリ教育の「準備された環境」に通じています。
見守る姿勢
ご両親が将棋に直接介入せず、「藤井棋士自身が主体的に学ぶ姿勢」を支援していたことも、モンテッソーリの「大人はガイド役」という方針に近いものです。
才能を伸ばす「見守る育児」
藤井棋士の才能は、幼少期に自ら興味を持ったことに自由に取り組み、成功体験を積み重ねた結果として育まれたものです。
ご両親があえて「教える」のではなく、見守りつつ適切な環境を整えた点は、まさにモンテッソーリ教育の核心と一致しています。
このエピソードは、親が特別な知識を持っていなくても、子どもの好奇心や興味を尊重することが、才能を開花させる最良のアプローチであることを教えてくれますね。
「天才を育てたい」と考えキュボロを購入するのは危険
さて、藤井棋士が幼少期に遊んでいたことで注目される「キュボロ」ですが、「藤井棋士のような天才を育てたい」と考え購入を検討する際には注意が必要です。
もともと高額なため、購入をためらう方も多いでしょう。
藤井棋士のお宅にはキュボロのスタンダードセットが3つあり、他にも高級木製玩具があったという情報もあります。一般家庭で同じように環境を整えるのはけっこうハードルが高いですよね……。
キュボロ購入を検討する際の注意点
キュボロ購入を検討する際に注意点したほうが良い点があります。これらはヨーロッパの高級木製玩具を取り扱いお店でもよく言われていることなんです。
価格の高さ
藤井棋士が遊んでいた「キュボロスタンダード50」は、なんと価格が68,200 円(2024年現在)。
拡張セットを購入する場合はさらに費用がかさみます。藤井棋士のおうちのように、複数セットや他の高級木製玩具を揃えるのは、多くの家庭にとって現実的ではありません。
子どもの好みに合うか不明
キュボロが優れた知育玩具であることは間違いありませんが、すべての子どもが夢中になるわけではありません。
キュボロがあれば、な~んにもしなくても賢い子どもになるんじゃないの?
「これさえやっておけばOK」はだいたい幻想! 日々の取り組みや関わりが大事なんです。
藤井棋士も、積み木などキュボロの基礎となる他のおもちゃと併用して遊び、結果として「考える力」が育まれました。キュボロだけで将棋の才能が開花したわけではないのです。
キュボロで遊ぶための3つの条件で挙げたように、
- 積み木で遊んだ経験があること
- 物を落とすという動作の体験が豊富であること
- 絵本に親しんだ経験があること
これらの経験を積んでから、子どもの興味が向いていると感じたら検討すると良いでしょう。
親の期待がプレッシャーになる可能性
「藤井棋士のようになってほしい」という親の期待が大きいと、子どもが楽しむ前にプレッシャーを感じてしまう可能性もあります。
おもちゃの本来の目的である「遊び」を逸脱してしまう恐れがある点にも注意したいです。
藤井棋士の家庭の教育方針と遊びの工夫
藤井棋士のご家庭では、単に高価なおもちゃを揃えるのではなく、遊びを通して子どもが自発的に考える力を育てる環境を提供していました。
キュボロだけでなく、プラレールやサッカーゲーム、幼稚園でのモンテッソーリ系の手作りおもちゃなど、多様な遊び方が子どもの成長を支えていた点が重要です。
キュボロを買わなくてもできる工夫
キュボロ以外にも、子どもの能力を伸ばせる工夫はたくさんあります。
手軽に代用できるおもちゃ
キュボロに似た機能を持つ知育玩具はたくさんあります。
- ピタゴラスイッチ系の道具
ビー玉転がしやレールを作るセットはキュボロより手軽な価格で手に入ります。 - ブロックや積み木
創造力を育てるには十分です。既存の積み木にビー玉を転がすための溝を作る工夫も可能です。
我が家は、類似品「コロロ ステップアップ」で遊んでいます。福岡県にある有名な木のおもちゃ店「つみきや」さんの商品で、通販で購入しました。
「グッド・トイ 2018」(芸術と遊び創造協会 認定)を受賞していて、評価されているおもちゃです。
コロロ ステップアップは4cmの積み木なので、ベビーキューブやセレクタ社の積み木など、4cmでそろえている我が家には合わせて遊べるためぴったりでした! 5cmのキュボロより場所を取らないのもGoodです。
くもんおもちゃ人気ランキングで堂々第2位だった「くみくみスロープ」もビー玉転がし系としておすすめです。
このように、似た機能のおもちゃはたくさんありますよ。
ちなみに、キュボロをレンタルできるおもちゃのサブスクがあると書いてあるサイトもありますが、在庫数が1のため一般のご家庭には回ってきません。
もう一社、貸出しているところ(おもちゃナビ)がありますが、まさに藤井家のような丁寧に遊んできたご家庭向け。しかも、独自の発達理論に基づいたおもちゃが送られてくるので、キュボロをリクエストしてもまだ早いと判断されたら見送られてしまいます。
▼それでもおすすめのおもちゃサブスク「おもちゃナビ」利用レビューはこちら。
考える力を育む日常の工夫
- 遊びに親が積極的に関わる
子どもと一緒に「次はどうすればもっと面白くなるか?」を考えながら遊ぶことが、知育の効果を高めます。 - 身近な素材を活用してみる
紙や段ボールで道具を作り、創意工夫を楽しむ方法もあります。
高価なおもちゃより「環境」と「遊び方」が重要
キュボロを買うかどうかに関わらず、子どもが興味を持ち、楽しみながら考える機会を与えることが最も大切です。
藤井棋士のような才能は、おもちゃそのものではなく、「遊びを通じて考える力を養う環境」で育まれたと言えるでしょう。
親が高額なおもちゃに囚われず、子どもと一緒に楽しむ姿勢こそが、最高の知育につながりますよ。
藤井聡太棋士が遊んだおもちゃ|まとめ
藤井棋士が幼少期に遊んでいたおもちゃは、どれも子どもの創造力や思考力を育むことを目的とした知育玩具でした。
キュボロやハートバッグ作りなどを通じて、集中力や論理的思考、そして空間認識能力を楽しみながら養っていたことがわかります。
また、ご両親が本人の興味を尊重し、自由に遊べる環境を整えていた点も印象的です。
この記事を通じて、おもちゃの選び方や子どもの興味を見守る大切さを感じていただけたのではないでしょうか。
高価な玩具にこだわらず、日常の中で子どもの好奇心を引き出す工夫こそが、才能を伸ばすカギになるのです。
※並行輸入品で安いものもありますが保証がされないので、基本的にはサポートがある正規輸入品がおすすめです。
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