ヨコミネ式教育法が目からウロコだった!教材やおうちでうまく取り入れる方法を紹介します
ヨコミネ式は、プロゴルファー横峯さくらさんの叔父・横峯吉文さんが作り出した画期的な教育法。
自立した子どもを育てるとテレビでも大絶賛され、話題になりました。
はじめて知ったときはその内容に驚くばかりでしたが、なるほど、と納得できる点がたくさん!
この記事では、ヨコミネ式教育の思想を分かりやすくまとめています。ヨコミネ式のおうちでの取り入れ方もあわせてご紹介。
子どもたちの学びたい気持ちを刺激する要素が満載のヨコミネ式、ぜひ知ってみませんか?
ヨコミネ式の教育思想
ヨコミネ式教育法は、横峯吉文氏が自身の教育現場での経験と研究をもとに開発しました。
横峯氏は、保育園の園長として多くの子どもたちと接する中で、子どもたちの潜在能力が十分に発揮されていないと感じていたそう。
既存の教育方法では子どもたちの自主性や創造力が育ちにくい、そう考えた氏は、潜在能力を引き出す独自のプログラムを開発していくことになります。
ヨコミネ式教育法の思想
子どもが持つ「学ぶ力」を引き出し、「自学自習」する力を育てること。
ヨコミネ式で目指すのは、子どもの自立。
そのため、子どもが自分で学ぶ力を伸ばす「自学自習」を身につけさせることを大切にしています。
横峯氏は、子どもたちの成長をとおして「すべての子供たちは天才である」と知ったそう。
手取り足取り教えるのではなく、日々子どもを観察し、子どもが自主的に尋ねてきたときにだけ手を貸すというやり方をしています。
これは、誤解を恐れずに言うのなら、子どもを決して甘やかさないということ。非行に走る子どもの育ち方は「甘やかされて育った」なんだそうです。
だから、あえて「とにかく厳しく」育てるのだそうですよ。
自主性を大切にすることで、自分で考えて行動し、責任をとれる大人になれるということね。
ヨコミネ式が輩出した有名人
フィギュアスケート選手(女子シングル)の紀平梨花さんが、ヨコミネ式教育を取り入れた幼稚園に通っていました。
紀平さんが通っていたのは兵庫県西宮市の「広田幼稚園」というところ。
紀平さんの才能は、ヨコミネ式によって開花したともいえるかもしれません。
ヨコミネ式で身につく力
ヨコミネ式で育った子どもは、3つの力が身につくとされています。
- 心の力
- 学ぶ力
- 体の力
1.心の力
正義感や道徳感といった、心に関する力。
本来誰でも持っている心の力ですが、育て方次第では間違った方向に行くことも。
先ほども非行に走る子どもの育ち方は「甘やかされて育った」と書きましたが、“幼児期の溺愛は非行の温床”という考えをもとに、子どもの未来を見据えた教育で心の力を育てます。
2.学ぶ力
自力で学ぼうとする力のことです。
学ぶ力はすべての基本。
勉強であってもスポーツであっても目標に向けて励むことができます。
この学ぶ力は本来誰でも持っていますが、ヨコミネ式教育で上手に引き出されます。
3.体の力
文字通りの体力です。
本人に学ぶ意欲があっても、体力がなければ続けられません。体力は学ぶ力を発揮するために大切な力とも言えます。
また、さまざまなスポーツの基本となる体の動きも身につきます。
ヨコミネ式教育法すごー pic.twitter.com/80Mw5j8OX6
— 森チャック (@morichack) August 13, 2015
特に体の力は成果が分かりやすく見えることから、ヨコミネ式が爆発的に広まっていったのだと思います。
ヨコミネ式の具体的な取り組み
ヨコミネ式で行われる教育の特徴は、次の通り。
読み書き・計算・体操+αの「自学自習」を繰り返すことによって子どもの力を伸ばしていく。
早いうちからスモールステップで読み書き・計算・体操+αをしていくというシンプルなやり方です。
読み
読み書きはすべての教科の基本。
ヨコミネ式では、早いうちから読み書きの練習を始めます。
- 2歳でひらがな・カタカナの拾い読み
- 3歳で小学一年生の教科書を読む
読みに関しては書きと一体であるということから、特に教えることはしないそう。
ヨコミネ式オリジナルの文字の練習帳で文字を学ぶと、徐々に拾い読みができるようになり、もっと読みたいという気持ちにつながるそうです。
小学校に入るまでに、平均1500冊の本を読むというデータもあります。
書き
書きも3歳から学びます。ヨコミネ式の学習帳を使います。
この学習帳がスゴイ!
普通、文字を教える場合はひらがなの「あ」から教えるところを、漢数字の「一」からとなっています。
画数が少ない文字から書き取りをさせることで、つまづくことなくどんどん文字が書けるようになるそうです。
ヨコミネ式95音
子どもには、「できた!」「わかった!」を積み上げてもらうことがモチベーション維持につながります。
簡単なところから始め、だんだんとレベルを上げていくということですね。
計算
3歳になると簡単な計算のカリキュラムも始まります。
教材は市販のものを使います。
陰山メソッドの百ます計算を取り入れているそうです。このドリルは、中学受験漫画『二月の勝者』にも出てきますね。
ただし、ただやってみるのではなく、早さを競ったり正解率を競ったり、ゲームの要素を取り入れているのが特徴。
ヨコミネ式は「勝ち完全主義」。子どもの力を伸ばすために、勝負ををさせているんですね。
英語
ヨコミネ式でも、英語のスタートは耳が柔軟な0歳からのスタートを推奨しています。
保育園でも、0歳児から英語の歌を聴かせ、歌わせているそう。5歳になるまでに、歌を200曲聴かせ、ビデオを200本観せるそうですよ。
意味は分からずとも、楽しく英語に馴染ませることを大切にしています。
▼0歳の英語スタートに。親子で楽しめる英語の歌がたくさんのCD『WeeSing』はとてもおすすめです。
体操
他の教育法ともっとも違うのが、体操に力を入れている点。
運動神経は6歳ころまでに固まるという考えから、幼児期に運動神経を高めておこうというコンセプトです。
たくさん走れよ、たっぷり動けよ。体の力は大事だぞ!
そんな思いで子どもたちを見守っているそうですよ。
なんと、卒園までにはみんなが逆立ち歩きできるようになるそう。
具体的なカリキュラムとしては、このような感じ。
- 3歳からはかけっこ・器械体操
- 4歳の男子はレスリング
- 5歳からは跳び箱
できるようになるまで、毎日同じメニューに取り組みます。
声援を受けながらのレスリングの試合は、なかなか貴重な体験になりますね。跳び箱についても、ほとんどの子が大人用の11段を跳べるようになるとのことです。
水泳
水泳は、5歳の7月~8月の20日間だけ取り組みます。本来、水泳は3歳頃から始めても良いそうですが、物理的な問題で5歳にしているとのこと。
基本は楽しみながら泳ぐことを大切にしているそうですが、驚くべきは保育士が「子どもたちを抱きかかえてプールに放り込むこと」!
やはり最初は泣き出す子も多いそうですが、すぐに水に慣れるとか。
数日経つと、自ら放り投げられたい子の列ができるそうですよ。
ひえ~!
ほんとに???
これはヤバい! と思うけど、子どものもう一度やりたい!が伸びるときなのね。
音楽
英語教育と同じで、0歳のときから生活の一部として音楽を聴かせます。
3歳からはひとりずつにピアニカが渡されます。基礎練習はなしに、即弾かせるそう。
基礎練習がつまらないのはよくわかる……!
いきなり弾いてみるのって楽しい!
ヨコミネ式は楽しい部分だけさせるのです。こうして5歳になると、ひとり20曲くらいのレパートリーを持つそうですよ。
▼自分で楽しく弾ける♪ ピアノデビューはカワイのミニピアノがおすすめ!
ヨコミネ式で使う教材
ヨコミネ式で使う教材をご紹介します。これがあれば、おうちでもうまく取り入れられますね!
読み書きの教材
ヨコミネ式の学習帳
書きの練習で50音のひらがなを先に与えると、難しい「あ」でつまづいてしまう子が多いそう。
ヨコミネ式の95音は、ひらがなよりも書きやすいカタカナや漢字から始まっています。
最後の「む」まで書き取りができるようになったら、文章の練習に入ります。
この学習帳は私も目からウロコでした。漢字の「一」から始めることで、左から右へという日本語の書き順の基本も学べますし、効率が良い!
学校で最初に学ぶ「あ」は最後から2番目なんですね。
でも、この方法で学習すると、スラスラ読み書きできるようになるそうです。
ヨコミネ式の学習帳は市販されておらず、SKY子育てプロジェクトというヨコミネ式の会員になると購入できます。
たまにメルカリに出品されているので、気になる方は見てみてくださいね。
計算の教材
- 公文の教材
- 陰山英男先生の「百ます計算」
計算に関しては、市販の教材を使っています。市販のものを使うけれど、オリジナルの教育法で指導を行っているということですね。
以下のような教材があります。
ヨコミネ式をおうちで取り入れる方法
ヨコミネ式のエッセンスをおうちで取り入れたい! そう思ったとき、何ができるでしょうか。
おうちでできる方法を、子どもの年齢別にまとめてみました。
おうちヨコミネ式の基本
- 子どもが自ら学ぶように促す
- 体験させることを重視
- すぐに口出しはせず、手も貸さない
- 子どもは自分の力でやり直せる
- 毎日少しずつ取り組む
親はできるかぎり「口を出さない」のが基本です。
子どもに課題を与え、自分でやらせてみることで自学自習が身についていきます。
ついつい「こうしたらできるよ」などと口出ししてしまいがちですが、そこはぐっとこらえましょう。
指導ではなく、何か尋ねてきたらアドバイス。
実際、保育園でも「教えない」先生が良い先生としているそうですよ。
親としては、甘やかさない、放っておく勇気が必要になります。
そして、少ない時間でも毎日継続しましょう。そうすることで学習が習慣になり、力がついていきます。
▼兄弟3人を東大に入れた杉政ママも、学習の習慣化をさせていました。
おうちヨコミネ式のやり方が詳しく分かるDVDも出ています。幼稚園は限られた地域にしかないので、おうちで取り入れたい方はぜひ参考になさってくださいね。
おうちヨコミネ式月齢式の取り組み
0歳~2歳
- 音楽
- 英語
英語や英語の音楽・アニメ・映画を聴かせます。
絵本を見せて読み聞かせをすると、文字に触れる良い機会になります。
▼幼児英語DVDのおすすめ2選
3歳
- 読み書き
- 計算
- 体操
- 音楽
- 英語
本は毎日一冊必ず読ませます。読み書きはヨコミネ式の文字練習帳を使用します。
計算に使う問題は自作でもOKですし、市販の問題集でもOK。
先ほども書きましたが、ヨコミネ式保育園では百ます計算を使っています。体づくりのため、かけっこも始めます。
4歳
今までの学習を継続し、さらにレベルアップします。加えてブリッジや倒立などの器械体操も始めます。
5歳
保育園では跳び箱を始める時期ですが、おうちでは難しいので、水泳を始めます。
+αでできること
- お手伝い
- 自然の中で遊ばせる
幼児期にお手伝いをさせることで脳が活性化しますし、将来も苦になりません。
また興味のままに自然遊びをさせることが、自学自習の基本になります。
おうちヨコミネ式の注意点
ヨコミネ式はおうちでも実践できる魅力的な教育法ですが、早期教育をどんどんしていくという点で、子どもに負担をかける可能性があることも否めません。
ヨコミネ式の「とにかく厳しく」よりも、子どもの成長をサポートするという大前提を忘れずに、愛情を持って接することが大切だと、個人的には感じます。
大切なのは、子どもが楽しく学習に取り組めるような環境を作ることです。
- 子どもの個性と発達段階を尊重する
- 遊びの時間も確保する
- 焦らずゆっくりと
- 他の教育法との比較
まず、無理強いは禁物という点。すべての子どもが同じペースで成長するわけではありません。子どもの興味やペースに合わせて、無理のない範囲で進めましょう。
また、学習だけでなく、遊びを通しての学びも大切です。学習と遊びのバランスを保ち、子どもが健やかに成長できる環境を整えましょう。
▼楽しく遊びながら学べる知育玩具もおすすめです。
それから、短期的な成果よりも、長期的な視点で子どもの成長を見守りましょう。継続して取り組むことで、効果を実感できるようになります。
ヨコミネ式教育以外にも、さまざまな教育法があります。我が家もやっていますが、複数の教育法の良いところを取り入れ、お子さんにとって最適な方法を見つけましょう。
ヨコミネ式教育は、子どもの可能性を広げるための素晴らしいツールですが、あくまで一つの方法です。子どもの個性や発達段階、ご家庭の状況に合わせて、無理なく楽しく取り組むことが大切です。
ヨコミネ式がよく分かる本・著書
もっとヨコミネ式のことが知りたいと思ったときに役立つ本をご紹介します。
天才は10歳までにつくられる-読み書き、計算、体操の「ヨコミネ式」で子供は輝く!
ヨコミネ式入門書
ヨコミネ式を紹介した最初の書籍。
読み書き、計算、体操といった基礎的な能力を幼少期から徹底的に鍛えることで、子どもの脳を活性化させ、学習意欲を高めることができると主張しています。
また、具体的な指導法や、実際にヨコミネ式教育を取り入れた子どもたちの成長過程なども紹介されており、保護者や教育関係者にとって参考になる内容となっています。
ざっくりどんなものかを知りたい方におすすめです。
「ヨコミネ式」天才づくりの教科書
おうちヨコミネ式必携図書
読み書き、計算の基礎を楽しく学ぶための教材や、遊びを取り入れた学習法が、分野別に詳しく書かれています。
- 家庭で使えるヨコミネ式教科書 その1「読み」
- 家庭で使えるヨコミネ式教科書 その2「書き」
- 家庭で使えるヨコミネ式教科書 その3「計算」
市販されていない教材についても載っており、家庭で子どもに教えたいけれど、どのように始めたらよいか分からない方におすすめです。
なかでも書きについては表がついており、その通りやると、本当にスムーズに進行できました。感謝。
Amazonカスタマーレビュー
ヨコミネ式 夢をかなえる 子育てアドバイス
子育ての悩みを抱えている方向け
全国から寄せられた子育ての悩みに答える本。合計100問のQ&Aが載っています。
本を手に取ろうとしてくれません
書き取りをさせても、すぐに放り出してしまいます
叱り方がよくわかりません
このような、これまでのヨコミネ式本では語りきれなかった事情について、丁寧に解説してくれています。
親が子どもをサポートするために必要な心構えや、親自身が成長するためのヒントが得られますよ。
上記の画像リンクから、少し中身を見られます。
ヨコミネ式教育法|まとめ
実際に本を読んでみるまでは単なるスパルタ式なのかな、と思っていましたが、実に理にかなっていました。
子どもが本来持っている能力を伸ばしてあげるという考え方。そのためのトレーニングメニューが充実しています。
優しくするだけが子育てではなくて、必要なときはしっかり叱ったり試練を与えてあげることが大切。
自立を促すためには、突き放すことも重要とのこと。
うちも子どもに甘くしてしまいがちですが、まさしく目からウロコでした。
参考文献
- 天才は10歳までにつくられる-読み書き、計算、体操の「ヨコミネ式」で子供は輝く!
- 「ヨコミネ式」天才づくりの教科書 いますぐ家庭で使える「読み・書き・計算」の教材
- ヨコミネ式 夢をかなえる 子育てアドバイス
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