子供の絵の発達を知ろう!我が子の絵で見る年齢別のお絵描きの傾向と特徴
子どもが描く絵って可愛くて尊いものですよね!
我が家では、子どもが1歳になった記念でそれぞれクレヨンをプレゼントしました。
子ども、特に幼児のお絵描きは、自分自身が感じ、楽しむための行為であり、想像力や感性などを育む重要な活動。
子どもが描く絵は、年齢によってその意味や目的が変化していくので、絵の発達過程を理解することが大切です。
子どもの絵の変化は、成長の証。パパママにとっても励みになりますよ!
今回の記事では、「子供の絵の発達」というテーマに焦点を当て、うちの子の0歳からの絵を見ながら、年齢別のお絵描きの傾向や特徴について詳しく解説してみました。
子どもの絵の発達過程を理解することで、子どもの感性や創造性を育むことができますよ!
子供の絵の発達表:年齢別のお絵描きの傾向と特徴
子どもの絵は、年齢や発達段階によって大きく変化します。
ペンシルバニア州立大学の教授で美術科教育を専門としていたローエンフェルド(V. Lowenfeld)によると、子どもの描画における発達段階は万国共通だそう。
典型的な発達の過程を知ることで、子どもが描く絵をなんとなく理解することができますよ。
驚くことに、我が家では特に絵を教えていないんですが、だいたい発達段階に沿って絵を描いてきています!
以下に、子ども年齢別のお絵描きの傾向や特徴をまとめた表を示します。ただしこれは一般的な傾向であり、個人差があることに留意してくださいね。
年齢 | 発達段階 | 特徴 |
---|---|---|
1〜2歳 | なぐり描き期 | ただ描くことが楽しい |
1歳半~3歳 | 錯画期 | 意思のある線が描けるようになる |
2歳~4歳半 | 象徴期 | 形が描けるようになる |
3歳~5歳 | カタログ期 | 自分が知っているものを描くようになる |
5歳~7歳 | 図式前期 | 空間認識が生まれる |
6歳半~ | 図式後期 | 写実的なものを描くようになる |
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1〜2歳「なぐり描き期」の絵
ただ描くことが楽しい時期。
0歳9か月
描き始めは点々からのスタートです。
幼児教室の「ベビーパーク」で、人気のベビーコロールを使って絵をトントンたたくように描きました。
1歳0か月
まだ体の動くままに描いているという感じです。
肘関節が発達してきたのか、0歳のときより軸にした線が描けている印象はあります。
この辺の時期から当面の間、シュトックマーのブロッククレヨンをにぎるようにして絵を描いていました。
1歳1か月
下の子(息子)は絵を描くよりも体を動かす遊びが好きで、2歳差のお姉ちゃん(当時3歳1か月)がお絵描きをしていても、しばらくはお絵描きをしない期間が続きます。
1歳3か月
左にあるMimiちゃんというネコのぬいぐるみを描いたらしいです。
色と方向性が出てきた感じがしますよね!
1歳5か月
火と水みたいな絵(笑)。
ダイナミックな渦が出現しました。
とにかくグルグル・モジャモジャばかりで、それしかなかった時期です。
1歳半~3歳「錯画期」の絵
意思のある線が描けるようになる時期。
たった一本の線でも、自分の意志で描いたというのがうれしかったみたい!
描くごとに画用紙を見せてきました。
1歳6か月
ひとつ前はダイナミックな渦です。
ここにきて、小さなグルグル円が出てきました!
円は子どもが最初に獲得する図形。
線から円になることは、自我が芽生えてきたこととされているようです。
円以外にも黒い点の目のようなものやふしぎな形も見られます。
何かを表現しようという意図を感じる……!
2歳1か月
泣いているママの絵です。
円から表情に行きました!
左下の青い泣いているママから、右上にだんだん上がっていくと……なんと笑顔に!
表情の変化をイメージできていて、すごいと思いました。
2歳~4歳半「象徴期」の絵
形が描けるようになる時期。
線のかたまりや円が中心のお絵描きは、一見すると何を描いたのかはわかりません。
が、子ども的には「ママのつもり」「リンゴのつもり」といったように、○○のつもりと意味づけをしています。
まさに表現の幕開けといえる時期ですね。
2歳4か月
こちら2点は息子の絵。
アニメにハマり、ハウルの動く城の「カルシファー」やアンパンマンの「ばいきんまん」が好きでいっぱい描いています。
口がギザギザなところがよく表現できています。
2歳6か月
すごくわかりやすい、おなじみの顔並べです!
しっかり閉じた円を描けているのもこれまでとちがいますね。最後に「止める」という意思と手と目の協応ができていないと閉じた円は描けないので、成長している証拠ですね。
このころの娘は「バージー」という空想上のお友だちをよく絵に登場させていました……。
バージーは3歳過ぎたころにはもう登場しなくなりました。
ちょっと寂しい……。
2歳7か月
上の子は、2歳7か月で絵の具(筆)デビューしました。
それまで100均の色塗り絵で遊んでいたので、絵の具を使うのも楽しかったみたいです。
テーマは「海の中のママ」だそう。ピンク色のがママです♡
2歳11か月
下のカタログ期とかぶっていますが、自分の知っているもの、描きたいものを並べています。
ここの青い絵が面白くて、左右にいるニワトリが、真ん中にある点の卵を温めている様子だそう。
寒いからかニワトリはボタンがついた服を着ていて、飲み物(羽の上)を飲んでいます。
創造のお話も豊かになってきて、それが絵にも表れていますね。
3歳~5歳「カタログ期」の絵
自分が知っているものを描くようになる時期。
3歳くらいだと知的欲求が高まる時期ですし、記憶力や思考力が向上するため、知っていることや経験したことを思い出しながら描くことが増えてきます。
まだ簡単な線でも説明チックなので、何を描いているのか親の目でもわかるようになります。
3歳4か月
このころ、こどもちゃれんじの教材で文字を描くことにハマり、絵にも文字が表れるようになります。
ちなみに頭から手や足が出る「頭足人」は3歳くらいからの特徴的な絵ですが、娘はまったく描きませんでした。
なぜ描かなかったのかは謎ですが、人の絵を描いてと言われて描いた絵がアニメの女の子を参考にして描いたものだったりしたので、最初から体をイメージできていたのかな? と思っています。
3歳11か月
おなじみのあのキャラです!
アンパンマンの絵本が家にけっこうあり、見ながら描くことでしっかりイメージと結び付けていたようです。
4歳1か月
文字とともに、矢印が多用されるようになったのも娘の絵の特徴です。
左から右に、花が成長している様子を表しています。
右はシロクマのシールも使ったおうちの絵。上から見た見取り図のような感じになっており、上下や位置関係など、知ったとおりに表現できているのがすごいと思いました。
4歳2か月
イラストチックになりました!
動物の表情がとってもかわいいです♪
5歳~7歳「図式前期」の絵
絵に空間認識が生まれる時期。
基底線という、地面にあたるような線が登場するようになります。
基底線の上に人や動物、家などが乗っかってきて、高さと横軸のある平面の世界が描けるようになるんです。
Coming soon……
子供が楽しんで絵を描くためのアイディア
ここまでうちの子の絵を紹介してきましたが、娘も息子もお絵描きがほんとうに大好き!
毎日必ず何かしらを絵に描いています。
ここでは、子どもが楽しんで描くために、我が家でしてきた活動をまとめてみました。
- 絵を描く場所や環境を用意する
- 楽しい描画方法を紹介する
- 画材をそろえる
- 絵本を通して発想力や表現力を育てる
- 過度な指導はしない
絵を描く場所や環境を用意する
やっぱり一番は、子ども自身が自由に描ける環境を整えることが重要!
のびのびお絵描きしてほしいから、大型のホワイトボードやイーゼルも用意しました。
画材も一緒に設置。描きたいと思ったらすぐに取り組めます。
活動をひとまとめにしておくと子どもが自主的に取り組める、というのは、モンテッソーリ教育から教わりました。
汚れたらすぐに掃除できるよう、比較的キッチンに近い場所を確保しています。
どちらも安価なので、設置場所さえ確保できれば非常におすすめです!
やりたいことができるような環境を整えてあげることが、パパママの大切な役目!
楽しい描画方法を紹介する
いろんな絵画の技法を試すのも、子どもたちが自由に発想し、自分自身の表現力を高めるための良い方法です。
例えば、ドットアート。綿棒や爪楊枝などを使ってドットで絵を描く方法ですが、それ用のペンも売られています。
色を重ねたり、ドットの大きさを変えたりすることで、独特な模様や色彩を表現することができますよ。
子ども用のドットマーカーは、シャトルアートのものが一番握りやすくおすすめです!
また、表紙にした娘の写真は、フィンガーペインティングで描いた絵を持っているところ。
フィンガーペインティングは指を使って絵を描く方法で、描くことの楽しさとともに、子どもたちの手先の器用さや創造力を育むことにつながります。
ペタペタするだけで、こんなにきれいなおえかきができるんだね!
画材をそろえる
画材をそろえることも、子どもたちが自由に絵を描くことを促すうえで大切!
子どもが使いやすいクレヨンや画用紙を十分にそろえておくことで、自由にお絵描きをすることができます。
最初に使う画材は、シュトックマーのブロッククレヨンがやっぱりおすすめ!
発色が良く、幼児の描きたい意欲を引き出してくれるところが魅力です。
2歳を過ぎてからは、ステッドラーの「ノリスジュニア」という太めの色鉛筆を使いました(写真左のカエルのパッケージ)。
幼児にとって持ちやすい太さで、お絵描きがはかどりますよ。
太めの色鉛筆では、リラ社のものも人気です。指を置くくぼみがついており、自然と正しい持ち方になるすぐれものです! 機能性ゆえか、ステッドラーよりは少しお高めですが……。
絵本を通して発想力や表現力を育てる
うちの子たちは絵本も大好き!
そして絵本は子どもの発想力や表現力を育てるために非常に有効なツールだと思っています。
絵本は物語やイラスト、言葉の響きやリズムなど、多様な要素が組み合わされています。これらの要素により子どもは感性や想像力が刺激され、表現力を高めることにつながります。
同じ昔話でもイラストのテイストがちがったりするので、見比べたりして楽しむこともありますよ。
絵を描くのと同時並行でやってよかったのが「絵本の定期購読」です。
特に海外絵本の翻訳版が格安で届く「ワールドライブラリー」には感性を刺激されているみたい。ワールドライブラリー絵本のキャラクターもよく描きます。
過度な指導はしない
研究によると、子どもが自分の好きなことを自由に行うことは、自己肯定感や創造性の発達に重要であるとされています。
ですので、子どもの創造性を引き出すためにあまり指導もしていません。
のびのびお絵かきをたのしもう~♪
子供の絵の発達まとめ
子どもの描く絵は、年齢に応じてその意味や目的が変化します。
幼児期には、自分自身が感じ、考え、楽しむために描くことが多く、その行為が想像力や創造力、自発性、美しさや空間感覚を育むことにつながっていきます。
その後、年齢が上がるにつれ、表現力や技術力が向上し、自分自身の感情や考えを表現することができるようになっていきますよ。
子どもの絵の発達過程を理解することは、子どもたちが自分自身の表現力を高め、自己肯定感を育むために非常に重要です。
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