お絵描きはいつから始める?乳幼児のお絵描きに必要なグッズや心構えとは
皆さんはお絵描きが好きですか? きっと、みんな小さい頃はお絵描きが好きでしたよね。
子どもたちは、自分の気持ちや感情を言葉で表現するのが難しいときでも、お絵描きを通じてなら自分の考えている何か言葉にならないものを表すことができるんです。
その経験が自己肯定感を高めたり、色彩感覚や空間認識能力を育んだりすることにつながります。
この記事では、はじめてのお絵描きに必要なことを、画材や道具の選び方、注意点など様々な観点から解説していきます。
乳児から中学生までアトリエに通った私がお伝えします!
親子で楽しみながら、子どもたちの創造力を育んでいこう~♪
\乳幼児におすすめの画材/
お絵描きはいつから(何歳から)はじめる?
お絵描きはいつから(何歳から)はじめられるかというと、結論、0歳後半からでもできます!
我が家では、娘が生後9か月の時に行った幼児教室「ベビーパーク」で、赤ちゃん用のクレヨンを使ってお絵描きデビューしました。
そのときの経験がとっても楽しかったようで、家でも私のペンを奪って描きたがるようになり、1歳のお誕生日には画材もプレゼントしています(シュトックマーのブロッククレヨンです)。
といっても、0歳の赤ちゃんにとっては、まだ画材を持って自在に絵を描くことはできません。
ベビーパークでも、クレヨンをトントンするのがやっとだったよね。
とはいえ、たとえ上手ではなくてもお絵描きする経験を通じて感覚や知覚能力を育むことができます。
自分で手を動かすと、線ができる。たったそれだけのことかもしれませんが、赤ちゃんにとっては初めての体験です。
その変化を楽しむことがお絵描きデビューの第一歩なんです。
あまりお絵描きに興味がない子でも、カラフルな絵本を読み聞かせる際に、絵の中の色や形に注目して指差しをすることで、色や形に興味がわいてお絵描きの際も色を選んだりするようになります。
カラフルな絵本の例
また、ペンではなく指や手形、スタンプなどを使って紙に色を塗ることは、手の運動能力や創造力、感性を育むことができます。
そのため、0歳からでもお絵描きに触れる機会を設けることには意味があるんです。
注意点としては、描かせる際には安全面に十分配慮すること。描く場所や使う道具に注意することが必要です。
例えばクレヨンを飲み込んでしまわないように必ず一緒に使用することや、破れやすい紙は使用しないようにすることなどが挙げられます。
乳幼児がお絵描きをはじめるメリット
乳幼児にお絵描きをさせるとたくさんのメリットがあります。
- 想像力・創造力の育成
- 手指の発達促進
- 自己表現力の向上
- 集中力・忍耐力の向上 などが挙げられます。
想像力・創造力の育成
お絵描きを通じて、子どもたちは自由に描いて自分の思いを表現することができます。
例えば、人や動物、町や自然など、様々なものを描くことで自分なりの世界観を表現してくれます。
ときには大人から見ればヘンテコなもの(子ども曰く「遊んでるオバケ」とか謎言語のキャラクターとか)を描いたりすることも。
この子はかわいいオバケの「〇×△」で~、この子はわるいオバケの「■▲●」~。
それから大好きなキャラクター(アンパンマンとかばいきんまんとか)を描いてみたり。
そんな風に好き勝手に絵を描いていく中で、子どもは想像力や創造力を育んでいくことになるんです。
手指の発達促進
お絵描きではペンやクレヨンといった画材を使います。
しっかり握ることは手指の筋力を鍛えることにつながりますよ。
またフィンガーペインティングという画法では手で絵の具をとって指で絵を描くので、指先の感覚を養い、手指の発達を促すことができます。
はじめは同じキャラクターを描いているつもりでもぐじゃぐじゃな線のかたまりだったりするのですが、だんだん大人でもわかる形を描けるようになってくるんですよね。
こればいきんまん描いたの~!
自己表現力の向上
子どもの自己表現力の向上にもつながります。
絵には自分の感情や思いを表現することができるもの。
例えば、好きな食べ物を描いたり、自分が行きたい場所を描いたりすることで、自己表現力を向上させることができます。
やっぱり描きたいものは好きなものが多くなりますよね。
おもちゃを描いたりお菓子を描いたり、ママやパパを描いたりと、絵には子どもの中の「気持ち」が詰まったものが表現されます。
ときには好きなものに限らず、家族とケンカしたときの怒りや悲しみが絵に出てきたりといったことも。
こうした正負を問わず絵の中に感情が発露できる力がはぐくまれていきます。
集中力・忍耐力の向上
お絵描きをすることで、子どもたちは集中力や忍耐力を身につけることができます。
例えば、繊細な部分を描くために細かい動きを繰り返したり、同じ場所を何度も何度も色を塗ることで、集中力や忍耐力を養うことができます。
塗り絵も単なる遊びのようで、ちゃんと仕上げようと思うとかなりの集中力&忍耐力がいりますよね!
当サイトでも、子どもが喜ぶキャラクター塗り絵や絵本のキャラクター塗り絵が無料でダウンロードできるサイトを紹介していますので、あとでご覧くださいね。
はじめてのお絵描きはどんな絵を描くの?
最初は、お絵描きというより、単純な線や点です!
写真は息子がはじめて描いた絵です。
なんとなくまとまっているようにも見えますが、なぐり描きという感じですよね。
ペンシルバニア州立大学の教授で美術科教育を専門としていたローエンフェルド(V. Lowenfeld)によると、子どもの描画における発達段階は万国共通だそう。
わかりやすく表にまとめました。
年齢 | 発達段階 | 特徴 |
---|---|---|
1〜2歳 | なぐり描き期 | ただ描くことが楽しい |
1歳半~3歳 | 錯画期 | 意思のある線が描けるようになる |
2歳~4歳半 | 象徴期 | 形が描けるようになる |
3歳~5歳 | カタログ期 | 自分が知っているものを描くようになる |
5歳~7歳 | 図式前期 | 空間認識が生まれる |
6歳半~ | 図式後期 | 写実的なものを描くようになる |
最初はなぐり描きで、手や指先で無秩序に描いたような絵が多く見られます。
まだ手先を自在に操れず、自分が描こうとしているイメージと実際に描いたものが一致しないためこのような見た目になるそう。
ですが年齢や経験を重ねるにつれて、より細かな描写や表現ができるようになっていきますよ。
このように、子どもの絵の発達段階を理解しておくことも、適切な支援をするために大切です。
幼児が描く絵はどれも尊く、ほめる要素しかないですが……♪
うちの子の0歳からの絵の発達を写真とともに追った記事もありますので、興味がある方はご覧ください。
はじめてのお絵描きの前にしておきたい指先知育
子どもがまだうまくクレヨンを持つことができない……
そんな場合には、指先の知育を促すことでペンやクレヨンをうまく握れるようになる準備を整えることが大切です。
指先の力がつくと、お絵かきもスムーズにできるようになりますよ。
将来的にはプリント学習にも役立ちます。
以下では、我が家がしていた指先のトレーニングを紹介します。
シール貼り
シール貼りは、100均の丸いシールを使って枠を埋めていく遊び。指先でつまんで貼る作業を通じて、細かい運動の練習になります。
コスパがいいので、たくさんやりました!
また、シールを貼って自分で作品を作ることで、創造性や自己表現力も育まれます。
シール貼り台紙も無料で配布していますので、ぜひご利用くださいね。
ピックアップパズル(ノブつきパズル)
ピックアップパズルは、ピースの上につまみ状の「ノブ」がついたもの。ノブをつまめるので、一般的なジグソーパズルなどと比べ手で持ちやすくなっています。
赤ちゃんでも手で持ってピースをはめることができるので、指先の調整や手先の協調性の向上に役立ちます。
また正しい穴にはめることで、指先の運動能力や空間認識力、集中力も育ちますよ。
写真のパズルは、ボーネルンドおもちゃランキングでも人気のパズルです。ぜひチェックしてみてくださいね。
積み木やレゴデュプロなどのブロック
積み木やブロックは、指先トレーニングの定番!
特にレゴデュプロはブロックを組み立てたり外したりするのに少し力がいること、また正しい位置でパーツを嚙合わせる必要があることで、指先の力や操作性が鍛えられます。
以上のように、これらの遊びはすべて、指先の知育やクレヨンを握る練習に役立ちます。
これらを経てお絵描きに進むことで、クレヨンを持つ力や手加減、自己表現力を発展させることができますよ!
はじめてのお絵描きからおすすめな画材や道具
はじめてのお絵描きからおすすめな画材や道具を紹介します。
安全で扱いやすいものを用意する、使うときは必ず一緒にするという点に注意しましょう。
クレヨン
乳幼児のお絵描きは、まず握りやすいクレヨンから始めるのがおすすめです。
人気なのが「ベビーコロール」。
乳幼児期から絵を描くことを楽しみ、クレヨンを持つ練習をするために開発された商品なので、まさに“はじめてのお絵描き”にぴったり!
色味はやや淡く、子ども自身のアイデアを形にしやすい色合いになっていますが、頑張っても薄すぎてお絵描きが苦手になってしまう子もいると聞きました。
子どもがきちんと色ぬりできてるか見てあげてね~!
ただ月齢が上がるにしたがってしっかり描けるようになってくるので、成長の過程を楽しむことができますね。
ベビーコロールは表面がさらっとしていて、手に色がつかないのもGood!
続いてのおすすめは「シュトックマー」のブロッククレヨン。
このクレヨンは、大きめで角が丸いブロック状のクレヨン。
手で握りやすく、紙にもつきやすい特徴があります。また、カラフルで鮮やかな色が出るため、乳幼児でも描いた絵がより鮮やかに仕上がりますよ。
画用紙(スケッチブック)
自由に描くための紙です。
チラシの裏などでもよいのですが、スケッチブックを用意しておくとそのまま作品として残せるのでおすすめです。
またスケッチブックはお絵描き用に作られているため、しっかりとした色が出るのもよいところです。
我が家では、上の子と下の子それぞれに色違いで用意しています。
自分のものというのもうれしかったみたいで、ちゃんと自分の分を取り出して使っていますよ。
スモック
スモックが一枚あるととっても便利! お食事エプロンで代用することもできます。
お絵描きをするときには、必ず汚れるといっても過言ではありません。
画材で汚れた服を見ると落とす苦労がよぎって泣けてくる……。
洗えるスモックやエプロンを使うと汚れてもすぐに洗うことができるため、手軽にお絵描きを楽しめますよ。
このような絵画の技法遊びをする際や、粘土遊びの際も大活躍!
半袖タイプもあるので、お好み/季節に合わせて選んでみてください。
楽天に出店しているPUPPAPUPOさんのスモックはかわいくておすすめです。
以上が、乳幼児のはじめてのお絵描きにおすすめの画材や道具の例です。
商品名も挙げながら紹介しましたが、それぞれのメーカーやブランドからさまざまな種類が販売されているので、いろいろ見てみてくださいね。
番外編
こちらは画材ではありませんが、我が子がお絵描き好きになるのに一役買ったと感じるおもちゃです!
まずは、水でお絵描きする系。
水塗り絵や「スイスイおえかき」です。
あらかじめ下絵に色がついていて、水の力で色を広げていくため、乳幼児でも簡単にお絵描きすることができます。
用意するのは水だけなので周りが汚れませんし、とにかく手軽にお絵描きした気分になれるのでとてもおすすめ!
100円ショップにも水塗り絵があります。枚数は少なめで一度塗ったらおしまいですが、筆が使えて楽しいみたいです。
それと、ホワイトボードもお絵描きにおすすめのグッズです。
大き目でのびのびお絵描きができるタイプや、コンパクトで子どもでも自分で消しやすいタイプがあります。
「ホワイトボード育児」の記事の中で商品解説をしていますので、あわせてご覧くださいね。
はじめてのお絵描き|まとめ
お絵描きは創造力や表現力の発達につながる重要な要素。
子どもたちは自由な発想や想像力を駆使して、自分だけの世界を作り出すことができます。
その過程で、自分の気持ちや思考を表現する力も身についていくんです!
たくさんお絵描きさせてあげて子どもの創造力を育むことで、将来的には問題解決能力やアイデア力の向上にもつながっていきますよ。
子どもたちが楽しめる環境を整え、成長をあたたかく見守ってあげましょう♪
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参考:
美術表現研究 講義「幼児表象画」スクリブル期の描画発達(PDFファイル)
「子どもの絵について学ぶ」基礎編【子供の絵の発達段階について】 | どこでもアートblog
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